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タクシーの将来性に不安はあるのか?

タクシー将来性

将来が心配な若者や中高年の方は多いと思います。転職や就職を考えているなら将来性がある業界や会社で働きたいのは間違いありません。

この記事はタクシー運転手の仕事の将来性について記事にしています。景気が悪かったりライドシェアだったり自動運転だったりと何かと将来が危ぶまれているタクシー業界。でも意外と地味にやっているようにみえます。

タクシー運転手に転職を考えている方やほかにに仕事が見つからなくてタクシーでもやるかと諦めている方の参考になる記事となっています。タクシーの将来性が心配な方はぜひご覧ください。

運転手は不足している

トラック

タクシー、バス、トラックなど車系の運転手は常に不足しています。昔からある職業ですが「運ちゃん」といった通称もあるくらいイメージが悪い。具体的に人の役に立てる立派な職業なのですがいまいち人気がありません。

今後も運転手の人手不足は解消されないでしょう。業界も人を雇うには給料を上げたり職場環境を改善するしかないと考え始めています。運送業界全体で少しずつ給料の底上げをしていくしかありません。

運転の仕事は劇的な効率改善が難しくある程度の人手が必要となる仕事です。タクシーの仕事も今が底辺で今後は環境が改善されていくかもしれません。

給料アップの可能性は低い

運転手の給料は時間が上限となってしまいます。時間の単価を上げるにしても限界があります。

たとえば物販であれば一回の注文で100個や1,000個、一万個や100万個などボリュームは無限に増える可能性があります。でもタクシーの仕事は一回の営業で得られる売上は限られています。

景気が良くても一気に売上を上げることができない仕事なのです。逆に考えれば細かい売上をコツコツ上げることができ、ある日突然注文がゼロになることはありません。

課長や部長になったりしてボーナスが増えるわけではありません。でも逆にリストラや転勤、業績不振になる可能性も低い。タクシーの仕事は給料は低いが安定した職業でもあるのです。

タクシー業界は常に業績不振です。今後も景気が悪くお客さんの数が減りずっと低空飛行の状態を継続していきます。ただ倒産や墜落する恐れはほとんどありません。一種のインフラに近い業界ですからね。

個人タクシーが目標

個人タクシー

法人タクシー運転手で仕事を10年すると個人タクシーになれます。細かい条件は抜きにすると10年タクシーをやれば個人タクシーで仕事ができるのです。

個人タクシーは個人商店のようなもの。自分のペースに合わせて仕事ができますので、売上や給料、休日や休憩は自分の都合に合わせることができます。

法人タクシーをがんばって続ける理由は個人タクシーになるための人は多いです。タクシー運転手が個人タクシーになることは独立開業することです。会社の枠組みを離れて自分の事業を持つことは満足感が非常に高いと聞きます。

タクシー運転手の目標は個人タクシーで独立開業することかもしれません。

自動運転が将来をおびやかす

自動運転無人運転やUber、ライドシェアだったりと新しいサービスはタクシー運転手の将来性に疑問を投げかけます。そこまでタクシー運転手を攻めなくてもと思うのですが、とにかくタクシー業界に食い込もうとする企業やサービスは後をたちません。

僕は自動運転やほかのサービスが今の業界を変えることはないと思っています。理由を簡単にいうとタクシーの仕事は現場仕事で人間がコツコツこなしていくローカルな仕事だからです。

今のタクシー運転手の低い給料に代替えするのも難しいですね。利益率が高いサービスだったり儲かっている業界であれば新規企業が参加してシェアを奪うことは簡単かもしれません。でもポンコツタクシーを使って安い給料でがんばっている運転手の仕事を奪うのはそう簡単ではありません。

自動運転によってタクシー運転手の仕事はなくなるのか?

タクシー運転手の仕事をしていると自動運転によって仕事がなくなるのではないか?という話が出ます。そんな時は、僕は調べていませんので自動運転について詳しくはわかりませんね~無くなると困りますね~。というように答えています。

今回は自動運転によってタクシー運転手の仕事はなくなるのか?という事について自分の考えを書いてみたいと思います。現役タクシードライバーが普段運転していての観点からの意見ですので参考にしてみてください。

飛行機、電車、船、など自動運転されている乗り物はすでにたくさんある

聞いた話によると飛行機や新幹線などの最新の乗り物はほとんど自動運転になっているそうですね。AからBまでの運行内容をセットしてあとは自動で動く。要するにこんな方法ではないでしょうか。

よく考えてみると大きめの飛行機や新幹線、電車、船が一人の人間のハンドル操作だけで運行しているとは思えません。要所要所で人間が操作しているはずですが、巡航している時は操縦者は何もせず自動に動いているのではないかと想像できます。

しかし小さめの機体で数人が乗れる飛行機や船、地方の電車はまだ人間が操作しています。僕達が想像できる車掌さんがチンチンと鳴らしながら運行しているということですね。最新の乗り物は自動運転装置がついているけど、人間が操作する乗り物がほとんどだということです。

車に置き換えて考えてみると、高級車やバス、トラックなどで高速道路を巡航する場合は自動運転が一般的になるに違いありません。高速道路に入って巡航状態になったら自動運転システムが作動して目的地インターまで人間が操作しなくても到着する。こんなシステムになるのかもしれません。

この先も小さめの昔からの乗り物は人間が操作して、大きめで公共性があり最新鋭の乗り物は自動運転装置が搭載されていくでしょう。今までは飛行機や新幹線に搭載されていた自動運転技術が一般者の車サイズまで降りてきたといえるかもしれません。

インテリジェントパーキングアシストがすでに自動運転だよね

実は自動運転の機能が搭載されている車もあるのです。それがインテリジェントパーキングアシスト。簡単に言うと自動駐車システムです。

2015年1月時点での記事ですので2年ほど前から自動運転のようなシステムが存在するのです。自動といってもアシストや補助といっていますね。

インテリジェントパーキングアシストの機能を読んでみると車全体を自動運転にするのではなく、一部機能を自動にすることができるようですね。ということは、車が自動運転になるという意味は、車の運転の一部を自動にすることが出来るというと正確なのかもしれません。

インテリジェントパーキングアシストは、車庫入れなどの駐車の際、必要なステアリング操作を車両がアシスト。
シフトを「R」に入れるだけで駐車枠を認識し、
OKボタンをタッチすれば駐車枠にまっすぐ入るように
自動でステアリング操作を行います。
イージーセット機能付きタイプでは、目標駐車位置を
自動的に補正する機能も装備しており、ドライバーは周囲の安全確認とブレーキによる速度調整を行うだけで
駐車区画の中央付近に精度良く駐車可能です。

インテリジェントパーキングアシスト2は、
超音波センサーとカメラを使って駐車スペースを検知し、区画線を検出できた時のみ目標駐車位置を自動設定。
スイッチを押すだけで、適切な後退開始位置への誘導と
後退駐車のためのステアリング操作を自動でアシストします。
手動による目標駐車位置設定が不要となり、また前進誘導機能が加わったことで使い勝手が向上しました。
さらには、切返しを伴う駐車、縦列駐車、縦列出庫などもアシスト。さまざまな駐車・出庫シーンに対応します。

引用:インテリジェントパーキングアシスト[IPA]|トヨタの様々な安全技術|トヨタの安全安心技術

自動運転に移行できそうな状況とは?

車の運転の一部を自動にすることが出来るとするとどの部分が自動になるのか?ここでは僕の想像で考えてみました。

高速道路は一番自動運転の機能が使えそうですね。今でもオートクルーズコントロールといって一定の速度を維持する機能があります。まずは入り口インターから出口インターまで自動で運転されるようになると思います。

駐車場は各所色々ありますが、お店などの平置き駐車場で条件が揃えば自動で駐車が可能になると思います。前方後方にセンサーがあれば緊急停車することは難しくないので比較的早めに対応が可能だと思います。

信号や停車する時も自動になりそうですね。今でも自動ブレーキシステムがありますので止まる時は完全に自動運転にすることは可能ですね。もう少し機能が上がると発進から停止までのアクセル操作は完全自動運転が実現するかもしれません。

大きめの国道も自動運転が可能になるかもしれません。国道は障害物も少なく比較的直進と信号だけで運行できます。国道の自動運転が可能になると目的地をセットすれば楽に移動ができるようになるはず。何かあれば緊急停止すれば問題なし。その後は乗っている人間が対応すれば良いのです。

すぐに思いつくのは以上ですね。こうして考えてみると状況を限定すれば自動運転技術はすぐに実現できそうな気がしてきます。

逆に住宅街の小道や抜け道、入り組んだ道路などは自動運転になることはもっと先になるでしょうね。では、タクシー運転手の仕事がなくなるのかを考えてみましょう。

タクシー運転手の仕事は自動運転によってなくなるのか?

僕は自動運転が自動車に搭載されたとしてもタクシー運転手の仕事はなくならないと予想しています。高速料金などの料金システムやその他業界の状況は変化するかもしれませんが、基本的なタクシー運転手という仕事はしばらくはなくならないはずです。

仮にタクシーに自動運転が搭載されたとしても今の技術で無人運転で移動できるはずがありません。何らかの人間の補助が必要になるはずです。ですから運転手ではなくタクシーオペレーターという名称になるかもしれませんね。

僕の家の近くには細いバス通りがあります。バスに乗っているとこんなの運転できないよと思うくらい難しそうです。バスもタクシーも対面の車に譲る譲らないの判断が重要になってきます。この状況だと譲り、ここは自分が突っ込む。こういった経験が物を言う判断は経験で学んでいきます。自動運転やAIが対応できるのかわかりませんが、僕は難しいのではないかと思っています。

もうしばらくはタクシー運転手の仕事はなくならない

多分僕たちが生きている間には完全自動の無人運転する車が町中を走るようになることはないと予想しています。ですからタクシー運転手という仕事も僕が生きている間にはなくならないはずです。

何か自動運転によってタクシー運転手の仕事がなくなるぞ、と煽るような話がありますが、理解していっているのか不思議に思っています。ニュースとしては自動運転を搭載したけど高速道路だけだよ、では面白くありませんからね。

自動運転技術は実用性には程遠い

自動運転の車が世の中に出てきたとしてもそれは完全無人運転できる車ではありません。ですからタクシー運転手の仕事はまだまだなくなりません。自動運転やUberなどで将来が気になっている方は心配せずにタクシー運転手の仕事を始めてみて大丈夫です。

タクシードライバーは渋滞をさけ、抜け道、脇道、小道を経験で通り抜けていくのが仕事ですからね。どんな場合も高速道路、国道、幹線道路を通っていいというなら自動運転のタクシーが走るかもしれません。

この抜け道を通ると10分なのに、幹線道路を通って1時間かかった。お客さんはこんな事なら自動運転のタクシーに乗らなければよかったと思うに違いありません。

でももっともっと将来は完全無人の自動運転タクシーが開発されるかもしれません。その時はタクシー運転手という職業は過去のものになっているかも。

最後に僕は自動運転が出来る車が発売されるのを期待しているんですよ。だって勝手に動いてくれる車は楽しそうですからね。

まとめ

シルエット

タクシー運転手の将来性は安心できたものではありません。でもなんとかがんばっているので簡単に傾くこともない業界だと思っています。車や移動する必要性はなくなることはありませんからね。

爆発的に給料やボーナスがもらえることはありませんが、逆に一気に業界が傾くこともありません。タクシーは安定した公共交通機関の一種なのです。

タクシー運転手の仕事は底辺です。地道なコツコツとした仕事でお給料をもらっています。華々しい仕事のような将来性はありません。

タクシーの将来性は低空飛行で飛び続けるイメージが当てはまると思いますね。

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  • この記事を書いた人

タクロー

元タクシー運転手の現運行管理者
タクシーの現場から情報をお届けしています。

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