トヨタ ジャパンタクシーの車いすの乗せ方に問題あり

車いす乗せ方

昨年に発売されたトヨタのジャパンタクシー。クラウンコンフォートが生産終了になり、タクシー専用車両の後継車種として開発されました。ジャパンタクシーは標準で車いすに乗ったまま乗車できるUD(ユニバーサルデザイン)となっています。

この記事はUDタクシーとされているジャパンタクシーの車いすの乗せ方について書いています。トヨタ公式動画と参考動画、車いすの乗せ方の問題点なども書いています。

車いすに乗ったままタクシーで移動したいと考えている方やそのご家族、福祉関係で車いすタクシーについて知りたい方の参考となる記事になっています。

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ジャパンタクシーの車いすの乗せ方

最初にトヨタ ジャパンタクシーの車いすの乗せ方動画を紹介します。トヨタ公式と神奈川トヨタの参考動画になります。さっと流し見していただくだけでもどのように車いすを乗せるのか理解できますのでご覧ください。

最初の動画はトヨタ公式です。30分ほどあるので飛ばしながら視聴してもらうとてっとりばやいです。もしくは2つ目の動画をご覧いただければと思います。

2つ目は神奈川トヨタ自動車公式のジャパンタクシーの車いすを乗せる方法を紹介している動画です。こちらは8分程なので短いので簡単に視聴できます。

ただどちらの動画にもいえることですがジャパンタクシーで車いす乗車は時間がかかることです。サクッと乗せられるような仕様になっていないことが気になります。

神奈川トヨタ自動車公式 ジャパンタクシーの車いすの乗せ方動画

車いすを乗せるのに約15分かかる

ジャパンタクシーに車いすを乗せるのには約15分から20分かかるといわれています。神奈川トヨタの推奨するやり方でも約5分。少しでももたついたら10分から20分くらいかかる仕様となっています。

タクシーの料金は時間課金のようなものです。準備して乗るまでの時間料金は誰が負担する想定なのでしょうか。運転手?タクシー会社?お客さん?準備や手間はできるだけ少なくしたほうがコスト削減になりお客さんにはメリットとなります。

要するにジャパンタクシーに車いすを乗せる場合には約15分の負担がかかっているのです。

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横から乗ることが大問題

ジャパンタクシーに車いすのまま乗車するには横からスロープを利用して乗り込む仕様です。最近ではスライドドアの車が増えていて人気があるので横から乗り込むと聞かされても納得ができそうですが、実は横から車いすのまま乗り込むことが大問題なのです。

車幅やスロープの長さをざっと見積もってみます。車幅約2メートル、スロープ約2メートル、車いすの乗り込み場所約1メートルと想定すると乗せる場所の幅が約5メートル必要なのです。

建築基準法では道路とは幅員4m以上のものと定義されています。ということは幅員4mあれば道路と認められ、一般的な住宅街では車がすれ違いできる4m程度の道路が多いのです。

幅員4m道路では乗車するスペースが約5m必要なジャパンタクシーに車いすのまま乗り込むことはできません。家の敷地や空いたスペースなどを利用すれば可能かもしれません。でもそんな都合よくスペースが空いていることは珍しい。

あとは広い幹線道路だったとしても5m幅を約15分も占拠するのは非常に難しいです。6m幅だと通行止め状態になりますし縁石やスロープを設置するスペースがなければ2車線分も利用しなくてはなりません。

イメージしてもらうとわかると思いますが、車の横からスロープを設置してその先から車いすでまっすぐ乗り込むにはどれくらいスペースが必要か想像できると思います。現実的には乗降する場所には非常に気を使わなくてはならないのです。

細い路地の家の人は家の前で乗れない

昔の住宅街では車がやっと通行できる道路の先に家がある場合もありますよね。ジャパンタクシーではそんな家の人には車いすを乗降させることができるスペースまで移動してもらわないと乗り込むことができないのです。

もしジャパンタクシーに車いすで乗り込むスペースが自宅近くにない場合はなんのためにタクシーを呼んだのかわからなくなります。乗り込む場合は当然ですが、降りる場合にも気をつけなくてはいけません。

病院やスペースがある場所で乗り込んだはいいものの、家の前では降りることができなくて離れた場所で降ろされることになるかも。それなら普通のセダンタイプの方がよかったことにもなりかねません。

ジャパンタクシーで車いす移動する場合には乗降する場所を考えておかなくては困ることになります。ドア・ツー・ドアがタクシーの最大のメリットであるにもかかわらず、それを否定するジャパンタクシーには車いすで乗り込むことをおすすめしません。

後方からまっすぐ乗せるのが常識

救急車や車メーカー各社が出している福祉車両では車いすは後方からスロープを利用して乗り込むのが常識です。真後ろのドアを開けてスロープを出して乗り込むのであれば車が通れれさえすれば車いすのまま乗り込むことは容易です。

軽自動車の福祉車両もありますので狭い道の先であっても家の前で乗り込むことが可能です。ジャパンタクシーのように幅員スペースがなくても車が通れれさえすれば後方から車いすのまま乗り込むことが可能なのです。

こうして考えてみるとジャパンタクシーに車いすのまま乗り込むことは不便であると実感できます。タクシー会社からも車いすのお客さんは断っていいと内々に伝えている会社もあるようです。結局何のために車いすが乗せれるようにしたのか疑問です。

シエンタの福祉車両バージョンをタクシーに

シエンタ車いす仕様車
シエンタ 車いす仕様車 タイプⅠ

ジャパンタクシーのベース車両はシエンタです。そのシエンタには福祉車両があって車いすを後方から乗せる仕様になっています。ジャパンタクシーのように横から乗せる仕様ではありません。

シエンタ 福祉車両バージョン

トヨタ 福祉車両 ラインナップ

価格や仕様などいろんな問題があると思いますが、シエンタの福祉車両バージョンを車いすを乗せられる福祉タクシーとしてデビューさせるほうが運転手と利用者にとってやさしい話だと思います。

車いすを後方から乗せられるシエンタ福祉車両バージョンであれば今の軽自動車の福祉車両のように扱うことができます。狭い通路でも車が通れる幅さえあれば車いすのまま乗り込むことが可能になります。

車いすを乗せたいタクシー会社や福祉施設では現行のジャパンタクシーではなくシエンタの福祉車両バージョンを検討されるといいでしょう。タクシー会社もジャパンタクシーに車いすを乗せることを諦め、シエンタを導入してどうしても車いすで乗りたいお客様に対応されると喜ばれるかもしれません。

まとめ

トヨタから発売されたジャパンタクシーの車いすの乗せ方の問題点について記事にしてみました。車いすのまま乗り込みたいお客さんは多くはありませんが、タクシー会社として貢献する意味で福祉車両は必要な車両だと思います。

ジャパンタクシーは車いすを乗せられるのではなく、車いすを簡単に乗せられる仕様があるとしたほうがよいと思っています。どの車も乗せることが困難より、簡単に乗ることができる車がある方が利用者にとって気が楽なはずです。

トヨタサイトにはシエンタの福祉車両バージョンがあります。後方から乗せることが可能であれば、マイナーチェンジでジャパンタクシーにも採用してもらいたいですね。

コメント

  1. 今までのタクシーは車いすのまま乗ることは不可能で、車いすから座席に乗り移らなければならなかった。
    日本のタクシー車両はLPGタンクを積まなきゃならないが、機能上ガソリンタンクみたいに自由に形状を設計できないからどうしてもトランクに積むことになり、結果、車両後ろから車いすで乗車することも不可能。
    大型ミニバンをベースにしたら可能だが、一部ならともかく、全部のタクシーを大型ミニバンにするのは非現実的であり、他のデメリットも出てくる。
    さてどうする?
    批判するだけなら簡単だが、あらゆる課題を検討し、形にするのは非常に難しい。なんらかの妥協は必要になる。